国立新美術館開館記念展「20世紀美術探検 アーティストたちの三つの冒険物語」で、フィーチャーされた現代アーティストの田中功起(さん)の作品を見てきた。
記念展のクローズが19日(月)で、行ったのがその直前の週末。もっともっと早く行けばよかったなー。「良かった!」と、書いても、もうやってないし。
という後悔が残るぐらい良かった。良かった。もともとほかに興味がなかったので、美術館に入ってグループ展の他の作品を横目で見ながら功起部屋に直行したのだけど、仮に他の作品をじっくり見ていたとしても、田中功起作品は、圧倒的に良かっただろう。だって、他の展示物は動いてなかったから。
改めて思う事でもないけど、「動くイメージ」での表現というのが、見ている側の感情に突き刺さる原因。映像での表現というのは、突然に目の前に現れ、通常のアート空間の中のstill life 文脈(大人しく飾られた絵画など)の外に存在する。そこにあるディスプレイがその瞬間の意識の現場になって、ワープして、moving lives を感じれるようになる。そうやっていったん意識がロックされれば、あとは、目の前の見ているモノを信じるだけ。そして、結果を素直に受け止めればいい。今、見た何秒かの出来事が揺るがざる真実だ。アートを見る側にとって、映像を見るというのは、実に楽な作業である。うんちくはいらない。だからこそ、コトがダイレクトに伝わってくるのだ。もうこれは、涙ものである。田中功起ワークスはいつも涙を誘う。
今回の展示で見られた、いくつもの並べられたディスプレイに映る映像の音が少しずつずれて重なって行く一連の作品には、moving lives の持つそんなリアリティが面白く増大していく予感があった。
3月30日まで、上野の森美術館ギャラリーにて、第一回 田中功起ショー「いままでのこと、さいきんのこと、これからのこと」が開催中。
http://www.ueno-mori.org/tenji/annex/20070316/
#いっぽう国立新美術館開館には、なんだか負のエネルギーを感じた。見本市展示会場のような、風景。狭い、動きにくいし。苦しかった。

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